(2023.5.7)

   

 

今回は「会津の桜〜後編〜」として、会津若松から猪苗代周辺の様子をご覧いただきます。




会津若松の鶴ヶ城からスタートです。

会津地方の桜は、会津若松→喜多方→猪苗代の順に開花してゆくように思います。

開花の時期は年によって前後しますが、開花の順序は変わらないようで、今回は喜多方にタイミングを合わせたため、鶴ヶ城では見頃を過ぎて葉桜になりかけていました。
それでもまだ花を散らしていない枝を選びながら(笑)、なんとかギリギリ写真にすることができた(かな)と思っています。

城内の一角には千家ゆかりのお茶室「麟閣」(りんかく)が公開されています。

戊辰戦争の際には城下に移築して難を逃れた歴史的な建造物で、県の重文に指定されています。

露地には寄付(よりつき)、腰掛待合などの付属建物も復元されています。 

お庭には呈茶席も設けられています。


シダレザクラはソメイヨシノよりひとあし遅れて咲くため、ちょうど見頃を迎えていて、ウエディングの前撮りも行われていました。




鶴ヶ城から石部桜へ回りました。
藩の重臣だった石部氏の庭にあったと伝えられる大樹(推定樹齢650年)です。「会津五桜」のひとつで、市の文化財にも指定されていますが、早咲きのエドヒガンであることに加えて、日当たりのよい畑地の中にあり、後背の小高い丘が冷たい風を遮るためか、すっかり葉桜になっていてさすがにお手上げでした(笑)。
会津若松を切り上げて猪苗代城址へ向かいました。
ここは鶴ヶ城の出城として会津藩の東を固める拠点だったことから亀ヶ城とも呼ばれていましたが、 戊辰戦争で落城したまま石垣の一部が残るだけで、今は県の史跡に指定され公園として整備されています。

このあたりが本丸の跡になります。

ここは会津若松より標高があることや、磐梯山からの吹き下ろしの影響もあってか、まだ八分咲きといったところでしたが、写真に撮るには十分な花付きで、木の間越しに残雪の磐梯山を眺めて北国の春を満喫しました。

最後に猪苗代町の観音寺川に立ち寄りました。

観音寺川は近くの川桁山(1,413m)を源とし、10kmほど流れて猪苗代湖に注ぐ清流ですが、下流の両岸約1kmにわたって約200本のソメイヨシノが植えられています。
このあたりは、例年4月の下旬からゴールデンウィークにかけて見頃を迎えますが、今年は4月の上旬にほぼ満開となり、たくさんの来訪者で賑わっていました。
川岸の桜並木というのは珍しくありませんが、観音寺川は護岸が自然の姿で残され、静かな谷あいを段々に流れ下る清流と芽吹き始めた土手の新緑が、満開を迎えた桜の薄紅色と絶妙のコントラストをみせて、何とも心和むものがあります。




今回、会津の桜を見て回って最も感銘を受けたのは、京都の古寺や皇居のお濠の桜が妍を競って豪華絢爛に咲き乱れるのとはひと味違って、残雪の山々をバックに北国の遅い春を静かに彩る端麗優美な姿でした。


最後まで長々ご覧いただき有り難うございました。
m(_ _)m


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