(2023.4.30)

   

 

今回は桜前線を追いかけて福島県へ行ってきました。

喜多方を振りだしに会津若松から猪苗代方面を周遊しましたが、

今年は北国の桜も開花が早く、4月上旬というのにもう見頃を迎えていて、

各地とも3年ぶりの自由なお花見に賑わいが戻っていました♪



[おことわり]
久しぶりに写真が多くなってしまったので、今号では「前編」として喜多方周辺の様子を、次号(5/7に更新予定)では「後編」として会津若松、猪苗代周辺の様子をご覧いただくことにします。

先ずは喜多方市にあるシダレザクラ並木を取材しました。
ここは、旧国鉄日中(にっちゅう)線の廃線跡のうち約3qにわたって約1,000本のシダレザクラが植栽されていて、花季には桜のトンネルとなって訪れる人の目を楽しませます。
日中線というのは磐越西線の喜多方駅から北方へ伸びるローカル線で、終点の熱塩駅までの11.6kmを結んでいたいわゆる盲腸線ですが、1984(昭和59)年3月に廃止されています。
ちなみに、路線名は熱塩駅の北方にある日中温泉に由来しています。
さらにちなみに、当初の構想では「山形縣米澤ヨリ福島縣喜多方ニ至ル鐡道」の一部で、さらに会津若松から会津線(現会津鉄道)、(現)野岩鉄道、日光線と結んで、東北地方南部を縦貫する計画だったと言いますが、米沢との間には現代でも難工事が予想される急峻な地形が立ちはだかり、明治人の気宇壮大さには脱帽するばかりです。
遊歩道のほぼ中間地点には当時活躍したSL(C11型)が静態保存されています。
沿道の人気スポット「桜のトンネル」です。
喜多方を出て最初の「会津村松駅」がこのあたりにあったようです。
シダレザクラ並木の延伸プロジェクトも進行中のようです。


村松を過ぎると人出がいくぶん少なくなります。
お昼になるにつれて人出が増えて撮りづらくなってきたので終点の熱塩駅跡へ移動しました。


2日前に降った雪(!)がまだ少し残っていました。
 今にも列車が到着しそうな改札口です。


駅舎は「日中線記念館」になっていて、当時を偲ぶ写真や鉄道用品が展示されています。
訪問記念に硬券の切符を買うことができます(↓↓)。
当時のレプリカならもっと良かったのですが「愛の始発駅」って…(笑)。
構内にはラッセル車や旧型客車が静態保存されていて、車内を見学することができます。
画面右手が喜多方の方向になります。
構内の外れには転車台(直径19m)の跡も残されています。日中線のSL(C11)用としてはちょっと大きすぎるような気もしますが、ラッセル車も使用することを思えば、これくらいなのかなぁ。画面の奥が駅の方向になります。


満開を迎えたソメイヨシノが構内を埋め尽くし、駅舎の赤い屋根が良いアクセントになって、さながら桃源郷に迷い込んだような心地で、久しぶりに時の経つのも忘れて撮影に没頭しました。


最後までご覧いただき有り難うございました。


「後編」では会津若松、猪苗代周辺の様子をご覧いただきます。