(2022.3.6)

   

 

ふだんは風景を中心とした「ネイチャーフォト」を主題としているN's TOWNですが、ときおり鉄道や飛行機といった「のりもの」にも食指を動かしては掲出しているのでご記憶の方もおられるかと思います。

今回はANAが保有するエアバスA380という総2階建ての巨人機を成田空港で取材してきたのでその様子をご覧いただくことにします。
今月(3月)から入国時の「水際対策」が緩和されることになり、空港にも少しは賑わいが戻るかと思われますが、取材した日(2/23)はロビーも閑散としていて開いている店舗も少なく、「春まだ遠し」といった雰囲気でした。
先ずは第2ターミナルビルの南展望台へ上がってみました。


現在、ANAA380を3機保有していますが、1号機(左手)と2号機(右手)が67番ゲートの先あたりでお尻をこちらへ向けて駐機しています。


タラップが架けられて搭乗準備中の1号機が今日の「当番機」のようです。


3号機はサテライトの先あたりで駐機していますが、エンジンにカバーが掛けられていて、当分動きそうにありません。


今や双発機が主流となった旅客機のなかで、A380のような4発機は「絶滅危惧種」といってもいい希少な存在です。

そんなA380をあえて3機も保有するに至った背景にはいささか込み入った経緯があるようですが、

2019(令和元)年3月には1号機が納入されて5月からハワイ路線に就航しました。N's TOWNでも慣熟飛行の様子を取材して2019.4.28号に掲載(右写真)しています。

しかし、まともに稼働したのは1年目だけで、翌春からはコロナ禍のためにずっと地上係留を余儀なくされ、昨秋に納入された3号機に至っては一度も有客飛行を行っていません。

そうしたなかで、唯一の運航機会が今回取材した遊覧飛行ですが、ANAの経営陣はもとより、A380自身もこんな使われ方をするとは夢にも思っていなかったでしょう。

さて、その遊覧飛行ですが、先月(2月)は成田発着で2回(11日、23日)催行され、関西、名古屋(中部)、那覇発着などでも実施されているようです。

管理人も大いに関心があるところですが、10日前までに予約する必要があるため、飛行当日のお天気がまったく予測できず、悪天では泣くに泣けないことから決心がつかないまま、今回も地上から見学となった次第です(笑)。
A滑走路の南端近くにある「ひこうきの丘」という展望台へ移動します。
かつてはA380が何便も成田へ飛来していましたが、各社とも機種転換したりコロナ禍で欠航になったりで、今や成田で見られるA380はこの遊覧飛行が唯一の機会となりました。
このため、この日は(祝日いうこともあって)飛行機オタクの皆さんから家族連れまで大勢の来訪者で賑わっていました。


そうこうするうちに主役のA380が誘導路をしずしずと進んできました。


到着便の着陸を待ってA滑走路へ進入し離陸位置につきます。
斜め後ろから見るずんぐりとしたフォルムが独特です。


大勢のギャラリーが見送るなか13:25に離陸しました。


今日は3時間半ほどのフライトで九州方面まで足を伸ばしたようです(右図ご参照)が、夏場には(九州の代わりに)北海道方面へ向かうこともあるようです。

17時過ぎに戻ってくるまで寒風の中で粘るという猛者もいましたが、管理人は到着便を少し撮ってから今日の取材を切り上げました。
広州からの到着便です。
台北(桃園)からの到着便です。
香港からの到着便です。ちなみに、このB787-8ANAが受領した初号機です。
長崎からの到着便です。
シンガポールからの到着便です。