(2019.4.28)

 

  

今回は「北総の春」の続編として、白井市にある「今井の桜」と、印西市にある「吉高の大桜」をご覧いただくことにします。

関東地方の桜はすっかり葉になってしまい、今ごろ桜というのも気が引けますが、当初は前号で掲載する予定のところ、今年は満開までの足どりが全体に遅くて見頃に至らず、今号へ繰り下げたものにつきご容赦ください。

「今井の桜」は白井(しろい)市の北部、今井地区を(下)手賀沼へ向けて流れる農業用水路の両岸約2qにわたって、300本近い桜が植えられています。

用水路自体は江戸時代に開削されたもので、今もこれといった護岸工事が施されていないため、ほぼ当時の面影をとどめていると思われます。

桜は昭和30年代に植栽されたものですが、お花見スポットとして整備されている「観光地」ではないので、良くも悪くもあるがままの姿で咲いていて、それがまた周囲の長閑な田園風景に上手くとけ込んで、とてもいい味を出しています。

今はまだ地元の人を中心に静かに散策されているようですが、そのうち大勢が押しかけて交通渋滞や周辺農家とのトラブルにならなければいいが…と余計な心配をするほど素晴らしい景観でした。

「吉高の大桜」は印西市の吉高(よしたか)地区にある樹齢300年を超える一本桜で、市の天然記念物に指定されています。

この桜はヤマザクラの大木で、ソメイヨシノより一呼吸遅れて咲くのと、花季が約3日間(!)ととても短いのが特徴です。

ここはお花見ポイントとして整備された観光地で、開花の状況も印西市のHPに逐次アップされますが、限られた花季に約3万人もの人が集中するため混雑が避けられず、今年も周辺では3km近い渋滞が発生していました。

この大桜は盆栽を大きくしたような美しい樹形が最大の魅力といわれています。

また、花だけでなくそれを支える太い幹と見事な枝ぶりも、一本桜ならではの鑑賞のポイントといえます。

ソメイヨシノに較べて古木が多いヤマザクラには巨樹独特のパワーがあり、風雪に耐えて長い歳月を生き抜いた命の息吹を体感することができます。
この日は自転車のグループが大勢で立ち寄られていました。

一帯はハナモモやチューリップや菜の花といった春の色で溢れて「桃源郷」の趣があります。

また、地元農家の直売所などもあって、新鮮な野菜を求める観光客で賑わっていました。




以下は「付録」ですが…

成田空港の近くまで行ったのでついでに立ち寄りました。

成田空港はN's TOWNでも何度か採り上げていて、桜の時季の様子も2016/5/1で紹介しています。

B787はいつの間にかANAのメイン機材になり、3/末現在で67機を擁し(他に発注残16)、世界の航空会社の中で最多の保有数を誇ります。

今回はANAがハワイ路線に投入するエアバスA380がお目当てで立ち寄りました。

A380は総二階建ての世界最大の旅客機で、3/21に1号機が納機され、5/24からの就航を前に4/6から成田〜関空で乗員の慣熟飛行を行っています。

ウミガメをデザインした特別塗装が施され、「FLYING HONU」という愛称がつけられています。ちなみにHONU(ホヌ)というのはハワイ語でウミガメのことです。



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