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尾瀬は四方を山に囲まれた盆地のような地形になっていて、群馬県側から3箇所、福島県側から2箇所、新潟県側から1箇所、合計6箇所の入山口がありますが、今回は群馬県側の鳩待峠から入りました。
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鳩待峠のバス停には、除雪された雪(?)が山になって残っています。
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鳩待峠は頂上まで車で行けるため、尾瀬ヶ原へのアプローチが最も短い(約3キロ)ことから人気のルートで、全体の6割の人がこの鳩待峠を利用しています。
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ただし、鳩待峠はシーズン中(冬季を除くとほぼ通年)はマイカーの乗り入れが規制されているため、麓の片品村の駐車場に車をおいてシャトルバスで入ります。駐車料金が1日1,000円、シャトルバスが往復1,860円で、やや高いという声もありますが、管理人は「入山料」と割り切っています。
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鳩待峠から尾瀬ヶ原へ下る道筋はあらかた除雪されていますが、ところどころ雪塊が道を塞いでいる箇所もあり、濡れた木道を滑らないよう慎重に通過します。
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鳩待峠から1時間ほど下ると山ノ鼻です。山ノ鼻は尾瀬ヶ原の西側の入口で、環境省のビジターセンターがあります。ここまでは下りばかりなのでラクチン♪ですが、帰りは疲れた足を引きずりながら、鳩待峠へ向けて1.5時間ほど急登することになります。
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シーズン中の尾瀬というと大混雑のイメージが強いですが、最近の年間入山者数は35万人前後で推移しています。それでも富士山が約30万人ですから、今も人々を魅了して已まない有数のエリアには違いありません。
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既往ピークとしては、1996(平成8)年に約65万人を記録していて、さらに統計開始以前まで遡ると、昭和30〜40年代には90万人(!)もの入山者で溢れかえったとのことで、その頃と較べると、ずいぶん落ち着いた水準で推移しています。
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管理人謹吟
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環境負荷の観点からはこれくらいが適正水準かもしれませんが、一方で山小屋をはじめとする事業者の方々にとっては、なかなか頭の痛い問題でもあるようです。
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今回も水芭蕉のシーズンということで混雑を覚悟で行ったのですが、平日ということもあって、早朝の時間帯などは「ほぼ貸切状態」で、贅沢な時間を独り占めすることできました。
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山ノ鼻からは牛首分岐 → 竜宮十字路 → ヨッピ吊橋 → 牛首分岐 → 山ノ鼻と回ります。尾瀬ヶ原をほぼ半周するルートで、尾瀬を訪れる約4割のハイカーがこのコースを周遊します。というか、鳩待峠から入って日帰りの日程となると、これしかありません。鳩待峠起点で、約17km/約25,000歩/約6.5時間(休憩や撮影の時間を含む)の行程になりますが、鳩待峠〜山ノ鼻の登り下りを除けば、ほとんど平坦なコースなので、管理人のように、初心者の一日コースとしては、ちょうどいい運動量かと思います。
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管理人謹吟
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正面の残雪をいただく山が至仏(しぶつ)山(2,228m)です。午前8時でこんな感じです。10時を過ぎると団体さんが入ってくるので賑やかになってきますが、それでも木道に行列ができるような「渋滞」はありませんでした。
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後方の山は燧(ひうち)ヶ岳(2,356m)で、ここでは池塘に映った「逆さ燧」を見ることができます。
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ここは、通称「至仏ヶ淵」というところで、至仏山を背景に、大きく蛇行する下ノ大堀川と、水芭蕉の群落を一望できる、尾瀬ヶ原きってのフォトスポットです。
一面の湿原のように見える尾瀬ヶ原にも、幾筋かの川が周囲の山から集めた水を流していて、それらが尾瀬ヶ原の北縁、燧ヶ岳の西麓で合流して滝となり、只見川の源流として流れ出しています。
下ノ大堀川もそうした川筋のひとつで、画面右手奥から手前方向へ流れてきて、このあたりで大きく180度左旋回をします。湿原内はほとんど高低差がないため、多くの川がこのように激しく蛇行を繰り返しています。
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この写真も、竜宮十字路の近くを流れる下ノ大堀川です。上(↑)の写真は奥から流れてきた水が、川の中にあるトンネルのような流路に吸い込まれているところで、下(↓)の写真は別の離れた場所にある池塘にその水が湧き出しているところです。湿原の下を水が流れる様子を竜宮城に見立てて、このあたりに「竜宮」という地名がついたといわれています。
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管理人謹吟
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この時期は、水芭蕉のほかにも、「リュウキンカ」の眩しい黄色が、まだ色彩が乏しい春の湿原を彩っています。
ちなみに、花言葉は「必ず来る幸福」。
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N's TOWNでは2008(平成20)年に秋の尾瀬ヶ原を取材しています。
「その様子も見てやろうじゃないか」という方は、こちらをクリックして下さい。→
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