(2008.5.4)


   

 

     

千葉県の北西部は利根川と江戸川に挟まれた角(つの)のような形をしていて、その角のほぼ中間部分に「利根運河」(全長約8キロ)というのがあって、野田市と流山市と柏市の市境を画するように、利根川と江戸川を繋いでいます。

既に運河としての機能は終えていますが、現在、河畔が親水公園として整備されていて、その一角に見事な桜並木があり、知る人ぞ知るお花見の「穴場」になっています。利根運河については、今までに何度もご紹介していますので、詳しい説明はバックナンバーをご覧ください。

今回もその利根運河の桜をご覧いただきます。利根運河は
N's TOWNの創刊号(2001.4.1号)に掲出した所で、N's TOWNにとっては「発祥の地」、というか「聖地」(!)ともいうべき特別の場所です。

利根運河の桜は、今回で4回目の掲載になりますが、取材は毎年行っています。年によって枝の張り具合、花のつき具合、お天気の様子、などが微妙に異なるため、毎回新しい発見があって何度足を運んでも飽きません。

いつもカメラを向けるお気に入りの撮影ポイントも何箇所かあって、昔の写真と並べて較べてみると、図らずも自分の機材と技量の「定点観測」になって、恥ずかしいような懐かしいような不思議な気分になります。 それでは、能書きはこれくらいにして、どうぞごゆっくりご覧ください。


この辺りは、普段から頻繁に行き来している所ですが、桜が咲いた途端に日頃見慣れた景色が一変する様子は、いつもながら新鮮な驚きと感動があります。また、桜のように花季が短い写材は、タイミングを取るのがとても難しく、遠くの名物桜まで出かけても空振りばかり多くて効率が良くないため、開花・お天気・人出などを見計らいながら、自在に出動のタイミングを計れる「近場の穴場」をシッカリ撮るに限ると、つくづく思います。
桜は満開をやや過ぎて今まさに落花が始まろうとする時季(満開を10分咲きとすれば、11部咲きくらい…)が最もボリューム感があって、「絢爛」という言葉はこの一瞬のためにあるとさえ思えます。

上の写真は「おまけ」です。近隣の寺院の桜で、こちらは既に「落花さかん」でした