(2024.2.4)

   

 

いろんなことが立て続きに起きた1月が慌ただしく過ぎて早や2月になりました。日ごとに寒さがつのる時季ですが皆さまお変わりありませんか。

今回は陽光きらめく南伊豆を周遊してきましたが、日差しはたっぷりあったものの、強い季節風が吹き荒れてふるえあがりました。

♪春は名のみの 風の寒さや
…と、童謡「早春賦」の歌詞そのままのお天気でしたが、それでも南伊豆ならではのひとあし早い春の気配も感じることができたのでその様子をご覧いただきます。
先ずは下田市の爪木崎に立ち寄りました。
爪木崎は下田の北方、須崎半島の東南端にあたり、岬の先端に野生スイセンの群生地があって、12月中旬〜1月下旬にかけて300万本のスイセンが咲き乱れ、毎年12/20から翌年1/31まで「水仙まつり」が開催されます。
ここのスイセンはニホンスイセンが中心で、よく見かけるラッパスイセンと比較すると、黄色い副冠が短いのが特徴です。
画面奥の変わった形の植物は「キダチアロエ」といって、木のように立ち上がった中心茎の先に赤色の筒状の花が紡錘状について下からから順に開花します。私たちが庭先で見かけるアロエとは姿かたちが少し異なりますが、こちらの方が在来種のようです。
アロエは海岸沿いの斜面や、海沿いの遊歩道、家々の石垣など、いたるところに植栽され群生しています。群青色の海に朱赤色の花が映えて、ちょっと「南国気分」に浸ることができます。
 岬の先端には爪木埼灯台があって相模灘に出入りする船舶の安全を守っています。
余談ながら、地名は爪木「崎」と書きますが、灯台は爪木「埼」と書きます。なぜかどこの灯台もすべて「埼」と書きます。
 一帯は断崖と奇岩が続く荒磯で、折りからの強風に吹きつけられた白波が岩礁に砕けていました。
2日目は南伊豆町へ回りました。
ここは下田市の南西に位置し文字通り伊豆半島の最南端にある町です。
休耕田を利用した菜の花畑は一足先に満開を迎えていました。
近くの青野川に沿った遊歩道の約2kmにわたって800本の河津桜が植えられていて、陽当たりの良い場所では気の早い木が数輪の花をつけていました。
毎年、2月から3月上旬にかけて「みなみの桜と菜の花まつり」が開催され、去年は25万人の来場者で賑わったようです。



青野川の河畔にもたくさんのスイセンが自生し、あたりに甘酸っぱい香りを漂わせていました。



さらに伊豆半島の先端へ向かいました。ここは奥石廊崎といって石廊崎の少し西方になります。
絶壁と岩礁が連続する絶景スポットで、サスペンスドラマのエンディングシーンに出てくるような場所です(笑)。
この日は雲ひとつない冬晴れでしたが、猛烈な西風に体ごと持って行かれそうで、立っているのがやっとでした。
下のボタンをクリックすると大きなパノラマ写真が開くので是非ご覧下さい。
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矢印左 panorama 矢印右


つづいて石廊崎へ回りました。 
岬の先端には石廊「埼」灯台があります。海抜があるため灯塔自体は高さ約11メートルと小振りですが、設置は1871(明治4)年という由緒ある灯台で、石廊崎が古くから海上交通の要衝だったことが伺われます。
石廊崎は相模灘と遠州灘を分ける伊豆半島最南端の岬です。海抜約60メートルの断崖が紺碧の海にせり出し、遙か沖合には伊豆諸島を望むという、胸が空くような雄大このうえない景観です。
押し寄せる波が激しく断崖にぶつかり、地響きを立てて砕け散る様子は迫力満点です。
以上、早春の南伊豆でした。