(2022.6.12)

   

 

各地から梅雨入りの便りが届く頃となりましたが、今回は神奈川県西部の開成町と小田原城で、季節のアジサイと花菖蒲を取材してきたのでご覧いただきます。

「開成町」は神奈川県の西部(足柄上郡)に位置する町で、西には箱根外輪山を望み、東には酒匂川が流れる、緑濃い自然豊かな町です。

資料によれば、農地整備により失われた自然景観を取り戻すべく、1983(昭和58)年から農道や水路沿いに5千株のアジサイを植栽したのがはじまりで、
1988(昭和63)年からは「あじさいまつり」がスタートして今年で34年になりますが、ご多分に漏れず一昨年と去年はコロナ禍のため中止されたので3年ぶりの開催です。
各地でこうした「3年ぶり」のイベントが再開され、少しずつ活気が戻りつつあるのを実感します。
町ではとくに青色のアジサイに力を入れていて、固有品種の開発もされているようです。
近くにはかつての立派な名主屋敷が保存されて公開されています。
開成町を切り上げて「小田原城」へ回りました。
こちらでも「小田原城あじさい花菖蒲まつり」が開催されていて、約2,500株のあじさいと、約10,000株(鉢)の花菖蒲が見頃を迎えていました。
本丸の玄関にあたる常盤木門の袂に懸かっているのが常盤木橋で、その左右に広がる本丸東堀にアジサイと花菖蒲が咲き合っていて、居ながらにして2つの花を楽しむことできます。
本丸をバックにアジサイや花菖蒲が石垣やお堀を埋め尽くすというのはちょっと他所では味わえない景観です。
アジサイや花菖蒲の鮮やかな青や紫は、鬱陶しい梅雨空にあって一服の清涼剤といったところで、自然の巧まざる配剤につくづく感心します。