(2022.1.16)

   

 

今回は千葉県北西部の印西市(旧、印旛郡本埜(もとの))にある「白鳥の郷」という飛来地を取材してきたのでご覧いただきます。

現地は一面の田んぼが広がるなかに、冬にもかかわらず水が張られた一角(約6千平米)があり、そこが白鳥の飛来地になっています。
現地の掲示板やネットの情報によれば、土地所有者の方の理解と地元の方の地道な餌付けにより、約30年前から白鳥の飛来が始まり、現在では千羽を超える白鳥が当地で越冬し、瓢湖(新潟県阿賀野市)に次ぐ国内屈指の飛来地になったとのことです。

現地には水田を管理する「本埜白鳥を守る会」の詰所と仮設トイレがあるだけで、車は近くの農道に縦列駐車することになります。ちなみに、最寄り駅はJR成田線の小林駅ですが徒歩3040分かかります。

日中でも相当数が水田で羽を休めていますが、大半は早朝に餌を探しに飛び立って夕方に戻って来るらしいので、午後の遅めの時間帯に出かけました。

なかにはケンカを始めるのもいます。
一見穏やかな顔つきをしていますが、意外に気性は荒いのかもしれません。
人間でもそういう人がいますね(笑)。

そうこうするうちに、だんだん戻ってくる白鳥が増えてきました。
単独行動するのもいますが、つがい(?)や仲間で行動する方が多いようです。
9羽がきれいな編隊で帰ってきました。
 上弦の月をバックに大きく左に旋回します。
飛行機のように指揮官機(鳥)がいるのでしょうか。どんな交信(会話)をしているのか聞いてみたいものです(笑)。

白鳥も風上に向かって着水するため、いったん田んぼの上を通過してから、風下でUターンして田んぼへ進入してきます。

このあたりは飛行機の着陸と同じ手順ですが、むしろ飛行機の方が鳥をお手本にしているというべきかもしれませんね。

真っ白な羽をピンと広げた姿は惚れ惚れするほど格好いいです。
画面下の方に成田空港からの離陸機も写り込んでいます。

離水の様子も見せてくれました。

資料によれば、白鳥はシベリアから3〜4千kmを2週間ほどかけて渡ってくるようですが、その飛行能力もさることながら、「白鳥の郷」というピンポイントを目指して迷うことなくやって来るナビゲーション能力に驚嘆します。