(2021.10.17)

   

 

鴻巣(こうのす)市といっても関東地方以外の方には馴染みが薄いかと思いますが(←鴻巣市の皆さんゴメンナサイ)、埼玉県の県央部にあって「猛暑日」で有名な熊谷市のお隣に位置します。

都心から50km圏内にあり、今では東京のベッドタウンですが、交通の便や水利に恵まれ、起伏の少ない土地や豊富な日照時間といった環境を活かして、古くから花卉の栽培が行われてきた所でもあります。

現在でも200軒を超す花卉生産農家が盛業中で、全国でも有数の花の一大生産地です。市でも「花」をテーマにした街づくりを進めていて、今回はそうした「花のまち」ならではのスポットを2ヵ所巡ってきたのでご覧いただきます。
こちらは市の北部、吹上地区にあるコスモス畑で、荒川河川敷の約6.3haに約1,000万本ものコスモスが植栽されていて、コスモス畑としては首都圏でも屈指の規模かと思われます。ちなみに、荒川の河幅はこの辺りで1kmほどあるため、ここから水流は見えません。更にちなみに、5kmほど下流(河口から62km地点)では2,537mあり「河幅日本一」の標柱が建っています。
コスモス畑はいくつかの区画に分かれていて、植え付け時期を調整して長く楽しめるようにしてあるためか、全体が一斉に見頃というわけではありませんが、(ドローンなどで撮らない限り)全景で絵作りすることはなく、しょせんは区画ごとに「活きのいいところ」を見つくろって撮っていくので、どこかで咲いてさえいれば写真としては成立します。へい(笑)。
コスモス畑の中へ下りてきます。
コスモスはヒガンバナとともに紅葉までの「端境期」を埋めてくれる重宝な花ですが、あまりに可憐すぎて単体ではどう撮ればいいのか苦心する写材で、結局いつもこうした構図になってしまいます…(汗)。

遠方に見えているのは「荒川水管橋」で、水管は径1.2m×2本、橋梁部は14径間で全長が1.1kmあって、水管橋としては日本最長とのことです。ちなみに、水は向かって右(鴻巣市)から左(比企郡吉見町)へ送水されています。

キバナコスモスは全体に花季が早いようで、どこのコスモス畑へ行っても一足先に見頃を迎えています。
コスモス畑を切り上げて、車で15分ほどの寺谷(てらや)地区にある「花のオアシス」という公園へ回りました。
ここは鴻巣の花卉生産発祥の地といわれる所で約3,800平方メートルの敷地に47,000本の遅蒔きヒマワリが咲いています。

「ど根性ヒマワリ」
前日のNHK関東ローカルで紹介されたこともあり大勢の人で賑わっていましたが、さすがに花季(=9月下旬頃か)を少し過ぎたのと、先日の台風の影響でうつむいた花が多くやや残念な状況でした。