(2021.4.4)

 

 

  

毎年この時期は各地から届く桜の開花情報に気もそぞろですが(笑)、今年は(も)遠方へ出かけるような状況でも気分でもないため、近場の桜を精力的に取材したのでご覧いただきます。

今まで遠方の有名どころも何箇所かお邪魔しましたが、お天気や花付きが期待したような状況でない場合もあり、さりとて遠方ゆえに簡単に出直すこともできず、どうしても運を天に任せて「一発勝負」ということになります。

エライ先生方は「その時の状況をあるがままに受け容れて撮るのが写真だ」と仰いますが管理人のようなアマチュアは技術の引き出しが限られているため、やはりコンディションが良いに越したことはありません。

その点、地元の桜は得心がいくまで何度でも撮り直しが利くというアドバンテージがあり、さらに地の利を活かして丹念にロケハンすれば、見過ごしていたフォトスポットを再発見するという余禄もあります。

…ということで、今回は「管理人の居住市内と一部隣接する市部のみ」という超ローカルな桜で特集してみました。
さて、毎年4月はN's TOWNの創刊月で、今年は「創刊20周年」の節目の年になります。これもひとえに読者の皆様のご高覧、ご声援の賜物と厚く御礼申し上げます。

いままで、周年号やキリ番には遠方へ出かけたりして「大型更新」を組んできましたが、今回のことを奇貨として、これからはもっと足下の写材にも目を向けていきたいと思っています。


先ずは「利根運河の桜」からご覧いただきます。
利根運河はN's TOWNの創刊号(2001.4.1号)で採り上げた場所で、N's TOWNにとっては「発祥の地」、というか「聖地」(!?)ともいうべき特別の場所です(笑)。
利根運河の桜は、今回で5回目の掲載になりますが、取材は毎年行っています。年によって枝の張り具合、花のつき具合、お天気の様子などが微妙に異なるため、毎回新しい発見があって何度足を運んでも飽きません。
ここは利根運河の南岸(流山市側)で、一時、枝がバッサリ払われて残念なことになっていましたが、再び繁茂してきて往年の姿を取り戻しつつあります。

いつもカメラを向けるお気に入りの撮影ポイントも何箇所かあって、昔の写真と並べて較べてみると、図らずも自分の機材と技量の「定点観測」になって、恥ずかしいような懐かしいような不思議な気分になります。
こちらは運河の北岸(野田市側)で、東京理科大の野田キャンパスがあります。
次は「県立柏の葉公園の桜」です。
ここも管理人の地元、というか庭先(失礼!)のような場所で、普段からウオーキングなどで頻繁に行き来している所ですが、桜が咲いた途端に日頃見慣れた景色が一変する様子は、地元ならではの驚きと感動があります。
ここもそうした場所のひとつで、ドッグランにある一本桜です。
この日は緊急事態宣言が解除され、春休みに入って最初の週末ということもあり、小さい子供連れや若い人のグループで賑わっていて園内が弾けるようでした。
N'S TOWNでも四季折々の様子を何度もご紹介したので、やや撮り尽くした感がなきにしもあらずですが、それでも桜が咲いただけで格別の風景になるから不思議です。
次は「清龍院の桜」です。
清龍院は流山市の南部にある真言宗の古刹で、推定樹齢400年の枝垂れ桜があって、東国花の寺百ヵ寺の第六十二番霊場札所になっています。
境内には大きなソメイヨシノも枝を広げていて枝垂れ桜と妍を競っています。
開花の時期にはライトアップされて夜桜を楽しむこともできます。
闇夜に浮かび上がる夜桜は、同じ桜とは思えないような、昼間とは別趣の幻想的で妖艶な姿に魅了されます。
 ちょうどこの日は樹上に十三夜の月が懸かって、さながら花月夜といった風情がありました。


最後は「大堀川公園の桜」です。
大堀川は柏市の北部に端を発し、手賀沼へ注ぐ全長7km弱のいわゆる都市河川ですが、下流域(4km弱)の両岸が大堀川リバーサイドパークとして整備されていて、この時期は満開の桜並木が訪れる人の目を楽しませます。
手賀沼に定住している白鳥がここまでやって来て寛いでいます。すっかり人に馴れていて一緒に記念写真に収まってくれたりもします(笑)。

国道16号に面した一帯は約6haの広大な防災公園になっていて、大規模災害時の広域避難所や救護活動の拠点として利用されることになっています。


如何でしたでしょうか。
桜花爛漫、春うららの気分が少しでも伝われば幸いです。

今後とも引き続きN's TWONへのお立ち寄りとご笑覧をお願い申し上げます。