(2020.11.8)

 

  

茨城県ひたちなか市にある「ひたち海浜公園」のコキアが紅葉の見頃を迎えているというので行ってきました。

公園全体の面積は350haあり、そのうち開業中の部分は南側の約215haで、これはほぼ東京ディズニーリゾートの広さに匹敵します。

花の名所としても有名で、4月頃のスイセン、チューリップ、5月のネモフィラ、10月のコキアの時季にはたくさんの来訪者で賑わいます。
水戸の東方約10kmに位置するこのあたりは、戦前は陸軍水戸飛行場が建設され、戦後は米空軍の対地射爆訓練場として使用されたのち、1973年(昭和48)年に返還され整備されて現在に至っています。
上(↑)の地図にカーソルを合わせると当時の地図(昭和57年版)を見ることができます。


コキアの花季は1週間から10日ほどあるので桜ほど気ぜわしくはないのですが、それでもお天気やお休みのことを考えると自ずと「集中日」というのがあって、この日も平日ながら結構な混雑で、早朝から駐車場への入場渋滞ができるほどでした。

みなさんのお目当てはコキアの紅葉で、屋外だからいいようなものの、なかなかの「密」でした()

丘の麓には特産の「常陸秋そば」の畑があって、白い小さな花をたくさんつけていました。
園内にある「みはらしの丘」という小高い丘に約3万2千株のコキアが植えられていて、今年は新型コロナウイルス感染防止のため、紅葉期間中の土日は丘へ登るのに事前予約(!)が必要でした。

コキア(Kochia)とはアジア原産の一年草で、丸くモフモフした独特の形状と秋には真っ赤に紅葉することで人気があります。
昔はこの茎を乾燥させて箒(ほうき)を作っていたことから和名を「箒草」といい、成熟果実はその性状から畑のキャビアともいわれ、秋田県の郷土料理「とんぶり」の材料になっています。

画面奥は茨城港(旧、常陸那珂港)です。

校外学習の小学生(↑)のほか、「Go Toトラベル」の団体客も見かけました。
コキアの周囲には約2百万本のコスモスが植えられていて、深紅のコキアとピンクのコスモスが絶妙のコントラストで丘を彩っていました。
コスモスというのは良くも悪くも儚くて、あまり主張しないため撮りづらい苦手な写材ですが、ここのコスモスは花弁が大きく、色味も濃くてハッキリしているうえに密植されているため、コキアに負けない存在感がありました。
帰途、ひたちなか海浜鉄道が近くを通っているので立ち寄りました。
終点の阿字ヶ浦駅からひたち海浜公園まで約3.1kmの延伸計画が申請されたようです。