(2019.2.24)

 

  

厚木から八王子、青梅といった圏央道の左半分が通っている辺りがほぼ関東平野の西縁ということになりますが、そこからさらにひと山越えた西側に秩父盆地が広がっています。

今でこそ(高速)道路が整備されたお陰でアクセスが良くなりましたが、管理人の自宅からは方角といい距離といい、なかなか行きにくいところで、今まで一度も足を踏み入れたことがありませんでした。

そこで、今回は「厳冬の秩父路」と題して、名物の氷柱とロウバイを取材してきたので、その様子をご覧いただくことにします。

秩父盆地は東西、南北それぞれ15kmほどの四角い盆地で、中央を荒川の上流部が北流しています。盆地への主なアクセスは寄居から荒川に沿って北から進入するルート(国道140号と秩父鉄道)と、飯能から高麗川(こまがわ)に沿って東から進入するルート(国道299号と西武秩父線)と、山梨県側から雁坂トンネル(6,625m)を越えて南西から進入するルート(国道140)があります。

先ずは東側からのルートの途中にある「芦ヶ久保の氷柱」に立ち寄りました。

西武秩父線の芦ヶ久保駅から徒歩10分の氷()の沢というところに整備された観光スポットで、テレビや新聞で何度も紹介されているのでご存知の方も多いと思います。

沢から水を引いて人工的に制作された氷柱ですが、その規模といい造形の妙といい、なかなか見応えがあります。

西武線の線路際にあるため、車窓からも観賞することができるようです。

週末にはライトアップもされるようですが、あいにくこの日は平日のため見ることができませんでした。


こちらは秩父盆地の北方、長瀞の近くにある「宝登山」(ほどさん)というところです。

ロープウェイで上がった一帯が園地になっていて、四季折々の花木が観光客を楽しませていますが、この時期はロウバイが見頃を迎えていて大勢の来場者で賑わっていました。

1960(昭和35)年製の搬器が現役で頑張っています。


これは福寿草です。


ロウバイ(蝋梅)という名前は、蝋細工のようなツヤのある花弁に因んだもので、「老梅」でも「狼狽」でもありません()

独特の花弁をつける「マンサク」も見頃を迎えていました。
山頂には宝登山神社の奥宮があります。



最後に「三十槌(みそつち)の氷柱」へ回りました。
ここは荒川の源流部にあたり、河岸の断崖から落ちる清水が凍って、天然の氷柱になっています。

こちらは天然氷柱の脇に制作された人工氷柱です。

こうやって並べてみると、「天然」氷柱(↑)ならではの慎ましい姿に見入ってしまうとともに、「養殖」氷柱(↓)のダイナミックに盛った姿()にも妙に感心します。



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