(2018.12.16)
ふだんN's TOWNでは風景を中心としたネイチャーフォトを主題としていますが、ときおり鉄道や飛行機といった「のりもの」にも食指を動かしてはHPに掲出しているので、ご記憶の方もおられるかと思います。 今回は茨城県にある航空自衛隊百里基地で開催された航空祭で飛行機の写真を撮ってきたので、その様子をご覧いただくことにします。 いつもの風景写真と較べると「異物感」(笑)が満載ですが、しばらく休刊している間にネイチャーからミリタリーへ宗旨替えしたわけではないので、ご安心のうえご笑覧をお願いします。 |
百里基地は霞ヶ浦の北岸、茨城県小美玉市というところに位置し、2010(平成22)年3月に民間共用空港として茨城空港が開港するまでは「陸の孤島」と揶揄された不便なところですが、騒音を抱える航空基地としては逆に好都合だったのかもしれません。 |
現在、百里基地には中部航空方面隊(入間)隷下の第7航空団(関東地方で唯一の戦闘航空団)が展開し、首都圏防空の要として国籍不明機に対する緊急発進(スクランブル)などの任務にあたっています。 |
主な所属部隊は、「F-4Eファントム」(↑)を運用する戦闘機部隊の第301、302飛行隊、「RF-4Eファントム」(↓)を運用する偵察部隊の第501飛行隊、「UH-60Jヘリコプター」を運用する救難部隊の百里救難隊などがあります。 |
F-4Eファントムは初期設計から約60年、初飛行から優に50年以上が経過し、航空自衛隊においても大半は既にF-15イーグルにバトンタッチし、現在も実戦配備中なのは当基地の第301、302、501飛行隊のみになりました。 |
さらに、第301、302飛行隊については、最新型のF-35Aに機種更新するため、来年から再来年にかけて三沢基地(青森県)へ移駐することになっていて、そろそろ見納めになることから、部隊マークのオジロワシをフィーチャーした記念塗装機(↑↓)が登場して会場に華を添えました。 |
ちなみに、部隊マークのオジロワシは同隊が1974(昭和49)年に北海道の千歳基地で開隊したことに由来しています。 |
こちら(↑↓)は第501飛行隊の偵察機(R-F4E)です。 |
こちらは百里救難隊のヘリ(UH-60J)です。 |
同じく百里救難隊の捜索機(U-125A)です。 |
こちらは小松基地(石川県)から参加した戦闘機(F-15J)です。 |
ファントムと入れ違いに三沢基地から移駐してくる予定のF-2A戦闘機です。 |
海上自衛隊からは厚木基地(神奈川県)のP-1対潜哨戒機が初参加(地上展示のみ)しました。 |
百里基地では、航空観閲式(3年に1回)が行われる年を除いて、10月から12月頃(開催日は変動)に航空祭が開催され、スクランブル発進、機動飛行、偵察飛行、救難訓練などの飛行展示や、各種機材、兵装などの地上展示が行われます。 今年はなかったですが、ブルーインパルスが飛来することもあるようです。 毎回5万人近くの来場者で賑わいますが、首都圏の基地のなかでもダントツに不便な場所にあるため、今まで基地周辺が大渋滞して収拾がつかなくなっていたところ、今年からマイカーを閉め出してシャトルバスに切り換えた結果ずいぶんスッキリしました。 |
航空祭の「露払い」として早朝から天候偵察に出かけていた中等練習機(T-4)が帰投しました。 |
ちなみに、T-4はブルーインパルスの使用機でもあります。 |
第301、302、501の各飛行隊から2機ずつが参加した、ファントム6機による祝賀編隊飛行は今年が見納めになるようです。 |
百里救難隊による救難訓練の展示がありました。 |
2015(平成27)年9月に茨城県常総市付近で鬼怒川が決壊した豪雨災害では、百里救難隊も出動して避難住民をヘリで救出する様子が生中継されのでご記憶の方もおられるかと思います。 |
百里基地と同じ敷地(滑走路は別々)に茨城空港があって、スカイマーク(福岡、札幌、神戸、那覇)、春秋航空(上海浦東)、イースター航空(ソウル仁川)、タイガーエア台湾(台北桃園)が就航しています。 |
続いて、第302飛行隊の記念塗装機2機によるデモスクランブルと模擬地上攻撃の実演が行われました。 |
F-15Jはパワフルでダイナミックな高機動飛行を披露しました。 |
今年は今号が「更新納め」になります。 一年間ご覧いただき有り難うございました。 来年も引き続きお立ち寄りのうえご笑覧を願い上げます。 年始の「更新初め」は1月13日の予定です。 それでは、少し早いですが Merry Christmas and Happy New Year ! 皆さまよいお年をお迎えください。 |