(2017.11.26)

 

 

  

軽井沢というと「夏の避暑地」というイメージが強いところですが、紅葉の見どころも幾つかあるようなので、秋晴れの一日を選んで周遊してきました。
軽井沢の紅葉は(黄葉も)色がとても濃いように感じました。
紅葉に埋もれるように立派な別荘が並んでいます。


先ずは「雲場池」(くもばいけ)です。湧水を堰き止めた人工の池で、池畔に整備された遊歩道を巡りながら紅葉を愛でるという趣向です。
秋の軽井沢きっての紅葉ポイントのため、早朝からたくさんの来訪者で賑わっています。


水際のドウダンツツジがいいアクセントになっています。


森の中の木々も朝日を浴びてイイ感じです。



池畔にあるレストランです。


いったん旧軽井沢へ戻って、バスで旧碓氷峠へ上ります。
夏場は人の波で埋まる旧軽銀座も、さすがにこの時期は落ち着いた雰囲気です。

通称「赤バス」と呼ばれているレトロなミニバスに揺られること10分ほどで旧碓氷峠(海抜1,190m)へ到着します。

名物の「力餅」を売る茶店が何軒かあります。
峠の頂上には群馬県と長野県の県境またぐ格好で神社が鎮座しています。
テレビの旅番組などで何度も紹介されているのでご存知と思いますが、一つの神社が二つの宗教法人で護持されるという珍しいかたちで、長野県側では「熊野皇大神社」、群馬県側では「熊野神社」といいます。
そのため、社務所(↑)も別で、お賽銭箱(↓)も別で、お祓いも別で、宮司も二人おられます。
こういうものをしげしげと撮っているとバチが当たりそうです(笑)。


 
近くに見晴台(海抜1,220m)があって、ここにも県境が通っています。群馬県側は安中市松井田町峠、長野県側は北佐久郡軽井沢町峠町になります。ちなみに、碓氷峠には中央分水嶺も通っていて、群馬県側が信濃川水系、群馬県側が利根川水系になります。

群馬県側(↑)は急坂(麓の横川との高低差は約800m)になっているので、妙義山の向こうに安中や富岡が遠望されますが、長野県側(↓)は高原状(軽井沢との高低差は約250m)のため、浅間山以外には眺望が利きません。


(画面左手奥、微かに白煙(噴煙)を上げているのが浅間山です)


旧碓氷峠から林間コースを一時間余り散策しながら旧軽井沢へ下る遊歩道が通じています。
ショー記念礼拝堂です。


芭蕉の句碑があります。

「馬をさへ ながむる雪の あした哉」

天保14(1843)年に当地の門下生である小林玉蓬が蕉翁150年忌にあてて建立とありました。
旧軽銀座のはずれにある「つるや旅館」です。江戸時代から中山道の茶屋として旅籠としてここで営業しているとのことです。


旧軽井沢の北方にある「旧三笠ホテル」です。
1906(明治39)年の開業といいますから、万平ホテル(軽井沢)や奈良ホテル(奈良)と同時代のクラシックホテルです。
山あいにあるため午後にはこうして陽が陰ってしまうので、写真を撮る場合は午前中から昼過ぎまでがお奨めです。
現在は営業されていませんが、国の重文と近代化産業遺産に指定されていて、内部を見学することができます。
最後に軽井沢プリンスホテルに立ち寄りましたが、この時期は日が短いため「日没ゲームセット」になってしまいました。


次号では箱根の紅葉をご覧いただきます。
次回の更新は12月17日の予定です。