(2017.3.12)

 

 

 

今回は、奈良県の北東端、京都府、三重県との県境付近に位置する「月ヶ瀬梅林」を取材してきたので、その様子をご覧いただきます。

このあたりは、かつては添上(そえがみ)郡月ヶ瀬村でしたが、現在は奈良市に編入されています。ちなみに、県の東北部、大和高原の町村はほとんどが周辺の市に編入され、現在残っているのは山辺郡山添村(1郡1村)のみになりました。

梅林の入口近くにひときわ立派な建物の老舗がお店を構えています。
「甘露梅」というのは、梅干の果肉を甘酢で漬け込んだシソの葉でくるんだ当地の名物です。
梅林へは右の坂道を上っていきます。

このあたりは高見山に源を発する名張川が刻んだ深いV字谷が続いているところで、その右岸(北側)の斜面に広がるのが月ヶ瀬梅林です。
少し下流(京都府寄り)には1969(昭和44)年に完成した高山ダムがあって、梅林からダム湖の湖水を俯瞰する雄大な景観を楽しむことが出来ます。
海抜は200〜300メートルとさほど高くはないのですが、寒暖の差が大きいことから(?)、梅の開花も奈良市内より半月ほど遅く、今回も陽当たりの良い樹が開花しているだけで、全体としては三分咲きといったところでした。

「山と水 清き天下の 梅の里」
元東大寺管長、狭川明俊師の句碑です。