(2017.1.1)

 

 

 

新年明けましておめでとうございます。
本年も引き続きお立ち寄りのうえご高覧を願い上げます。

今年の更新初めは茨城県霞ヶ浦の「帆引き船」をご覧いただきます。

茨城県南部、いわゆる鹿行(ろっこう)地域には、太古に海が大きく湾入していたため、現在でも大小の湖沼がたくさん残っています。

なかでも霞ヶ浦は琵琶湖に次ぐ我が国第2位の大湖で、古くから漁業や水運が活発に行われてきました。今回ご覧いただく帆引き船は、帆船で引き網を引きながら魚を獲るもので、明治になって考案されたとあります。

昭和40年代からは動力船に移行したため姿を消しましたが、その後は観光帆引き船として復活し、現在は沿岸の土浦市、かすみがうら市、行方(なめかた)市の3市で、概ね7月下旬から12月上旬の土日に運航されていて見学することができます。

今回は行方市の玉造地区から出船する帆引き船を取材しました。
道の駅「たまつくり」の脇にある事務所で手続き(要予約)をして近くの桟橋から乗船します。

帆引き船に乗船するのではなく、帆引き船に伴走する小船(約10人乗り)に乗って見学するので、いろんなアングルから撮影できて便利ですが、誰が撮っても同じ写真になります(笑)。

漁場に到着した帆引き舟が帆を上げているところです。
かつては一反木綿を縫い合わせた帆だったそうですが、現在の帆はナイロン製で「水に濡れても重くならなくていい」(伴走船の船頭談)そうです。
帆桁は約13m、帆柱は約10mで、いずれも孟宗竹とのことです。
船は風にたいして横向きになって、風に流されながら網を引く格好になるため、風力にあわせて上手くバランスをとらないと、たちまち横転してしまいそうな気がします。
この日はまずまずのお天気ながら風が弱くて、帆の張り具合がイマイチなのが残念でした。
ついには風が止んでしまったので撤収です。