(2012.2.24)


  

 


 

今回はN'sTOWNとして初めて冬の北海道へ遠征して参りました。今号では、そのうち「さっぽろ雪まつり」から網走到着までの部分を、前編としてご覧いただくことにします。
羽田空港から新千歳空港へは、久しぶりにB747に乗りました。日本航空では先の経営再建の過程で全機引退しましたが、全日空では国際線からは引退したものの、国内線では羽田発着の新千歳便を中心に、那覇便や福岡便で今なお5機が頑張っています。

道東へ向かう前に、「さっぽろ雪まつり」に立ち寄りました。さっぽろ雪まつりは冬の北海道を代表する雪と氷の祭典で、第64回になる今年は会期(2/5〜11)を通じて延べ236万人の来場があったそうです。

メインの大通公園会場には、大小206基の雪像・氷像が展示されていて、大きいものは陸上自衛隊第11旅団(真駒内)の制作、小さいものは市民(グループ)の制作によるほか、海外から参加したチームによる競作もあります。
氷の国〜白き翼のプリンセス〜Sponsored by 北海道新聞

白い恋人PARK AIRジャンプ台 Sponsored by 石屋製菓

伊勢 神話への旅 Sponsored by 札幌テレビ(STV)/読売新聞
中正紀念堂(台湾) Sponsored by 毎日新聞

豊平館 1880(明治13)年建築の日本最古の洋式木造ホテル(重文)

タイ王国広場 Sponsored by 北海道放送(HBC)

歌舞伎座 Sponsored by 北海道テレビ(HTB)

ちびまる子ちゃん in Hawai'i Sponsored by 北海道文化放送(UHB)

海外から参加のチームは、既に開催2日目というのに、まだ雪像制作の真っ最中です。

雪まつり会場をあとに、道央自動車道/旭川紋別自動車道を経由して、層雲峡へ向かいます。

氷瀑となった流星の滝(↑)と銀河の滝(↓)です。下の小さな写真は夏の姿です。

流星の滝 (夏)

銀河の滝 (夏)
層雲峡では冬のあいだ「氷瀑まつり」というのを開催していて、石狩川の河川敷に氷のトンネルやアイスドームなどが造られてライトアップされています。
いかにも…、といった趣向なので、最初は高を括って覗いてみましたが、極寒の地だけあって、人工のものとは思えない、つららの迫力は満点でした。
粉雪が舞う中で眺める花火(各旅行会社が毎晩持ち回りで開催)も見応えがありました。

2日目の朝はマイナス13℃でした。
ホテルの前の広場もツルンツルンに凍っていて、滑り止めのある靴でないと大変なことになります。

今日は、層雲峡の近くにあるJR石北線の上川駅から網走駅まで、列車で移動します。
上川駅は層雲峡(温泉)への最寄り駅ですが、ほとんどの観光客はバスで出入りするため、こういうイベントでも無い限り閑散としています。

駅前広場では、昨夜降った雪の除雪作業が行われていました。

幹線ですから、特急列車は頻繁に往来していて、旭川へは所要1時間の距離なので、普通(各停)もそれなりに本数があるのですが、逆の網走方向へは、朝1本+夕方1本(通学列車?)のみという、見事なまでの閑散ぶりです。

ちなみに、上川駅から網走方向へ向けて隣りの駅は上白滝駅ですが、駅間距離が34kmあり、運賃が710円もします。また、その所要時間は何と最大68分(ただし、途中の信号所で列車交換のため19分停車するので正味49分)で、これは駅間所要時間の日本最長です。

この区間は、大雪山系の北側を石北トンネル(4,356m)で抜ける沿線きっての難所で、かつては上川駅〜上白滝駅の間に、4つの駅があったのですが、現在ではすべて廃止(うち3箇所は信号所として現用中)されていて、今なお開通当時の姿を残す秘境です。

「オホーツクの風」というリゾート特急に乗車しました。

(C) JR北海道
この列車は、ハイデッカー(高床)タイプになっていて、側窓も屋根肩にまでかかる曲面ガラスのため、車窓からの眺望は抜群です。

中間の3号車は2階建になっていて、1階部分にはラウンジと売店が設けられています。

JR石北線は、旭川(石狩)と網走(北見)を結ぶ全長230kmの路線で、途中の北見峠と常紋峠で北海道の脊梁山脈を越えていきますが、このあたりは今なお人跡稀な地域がほとんどで、雪原に動物(たぶんエゾシカ)の足跡だけが続く、といった景色が車窓に広がります。
上(↑)の写真は、常紋峠へ向けての上りが続く急坂で、SL時代には2両(場合によっては3両)の機関車が力を合わせて喘ぎながらよじ登った難所ですが、ディーゼル特急は軽快なエンジン音を響かせて、事も無げに駆け上がっていきます。

上川駅から約3時間で網走駅に到着です。このあと、近くの網走港から流氷観光船に乗り込みますが、その様子は目下編集中のため、次回(3/10更新予定)の後編でご覧いただきます。