(2010.5.23)


   

 

   

藤岡ジャンクションで関越道から分かれ、上信越道を西進してゆくと、富岡を過ぎる辺りから正面に峨々とした山塊が見えてきます。

群馬県の西縁を画する妙義山で、標高は1,104メートルとさほど高くはありませんが、奇岩・怪石が連なる様は、「突兀」(とっこつ)という言葉はこの山のためにある、といっても過言ではありません。

…といっても馴染みのない方も多いと思いますが、耶馬渓(大分県・中津市)、寒霞渓(香川県・小豆島)と並んで日本三大奇勝の一つにあげられる、といえばその景観をイメージしていただけるかと思います。

この辺りは太古の時代に火山活動が活発で、堆積した溶岩や火砕岩がその後の浸食や風化が進むうちに、より硬い部分だけが残って、現在のような怪異な山容になったといわれています。

その妙義山の南面山麓に広がる斜面(約47ヘクタール)に45種5,000本のさくらが植栽され、「さくらの里」として整備されていています。比較的標高がある(600〜700メートル)ため、取材日(4/25)でもまだソメイヨシノを見ることができました。ちなみに、八重桜はゴールデンウイーク頃に見頃を迎えます。