(2003.-5.18)
シャクナゲ咲く室生寺
■ | 関西の方ならご存じと思うが、奈良盆地を淡々と駆けてきた近鉄大阪線は、桜井を過ぎた途端に山中へ分け入る。奈良県と三重県を隔てる山塊の始まりである。なかでも、榛原から県境を越えて名張に至る区間は、さっきまでの長閑な大和路が嘘のような、険しい山路をレールがうねる。この辺りは太古の昔に火山の噴火で形づくられた複雑な地形で、今回ご紹介する室生寺は、こうした室生火山群の急峻な一峰に伽藍を配した古刹である。 |
室生川に架かる朱塗りの太鼓橋 |
■ | 室生寺の開基はハッキリしないが、平安期に至り弘法大師が入山して真言密教の道場としての堂塔が整備され、江戸時代には女人禁制の高野山に対し、女性に門戸を開放したことから、「女人高野」と呼ばれるようになった、とある。有名な五重塔をはじめ、本堂、金堂、ご本尊の釈迦如来立像、などの国宝・重文が境内を埋め尽くし、圧巻と言うほかない。 |
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