(2003.-4.27)
甲斐・桃源郷
■ | 甲府盆地は、埼玉県境の甲武信(こぶし)岳を源流として塩山方面から南西に流れる笛吹川と、南アルプスの甲斐駒ケ岳を源流として韮崎方面から南北に流れる釜無川により形つくられた複合扇状地のため、盆地とはいうものの通常のそれとは景観を異にします。 (右の画像は地球観測衛星「ふよう」の画像を3D処理したものでNASDAから拝借しました) |
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■ | 中央線は笹子トンネルを抜けると甲斐の国に入りますが、勝沼を出た列車が大きく左にカーブしながら塩山(えんざん)・石和(いさわ)から甲府へ下って行くあたり(中央高速では勝沼ICから一宮御坂ICへ下っていくあたり)、左手車窓には南面に向かって緩やかな傾斜を描く甲府盆地が拡がり、とくにこの時期には桃の花がピンクの絨毯となって山肌を埋めつくし、桃源郷さながらの風景が展開します。 |
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■ | ちなみに、笛吹川と釜無川は甲府盆地南端の鰍沢(かじかざわ)で合流し、富士川となって70キロを一気に下り駿河湾に注ぎます。余談ながら、この富士川は本州を二分する糸魚川静岡構造線(いわゆるフォッサマグマ)に沿っていて、球磨川・最上川と並ぶ日本三大急流の一つに数えられています。 |
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■ | また、更に余談ながら、「鰍沢」という趣のある地名は、古典落語の題名にもなっていて、身延山参詣の帰途、雪の夜道に迷った旅人が山中の一軒家に宿を乞うたところ、所持金目当てに毒を盛られ、這々の体で逃げ出して、鰍沢から富士川を流れる筏に跳び降りて難を逃れる、という圓生の十八番……、 ですが、寄り道ばかりしていてもきりがないので、余談はこれくらいにして本題に進みます。 |
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このページの壁紙は [桜ガーデン] さんから拝借しました。