(2002.-9.29)


護衛艦「はたかぜ」

 

海上自衛隊からご招待をいただき、護衛艦「はたかぜ」で体験航海の機会を得ました。「体験航海」といってもハワイまで行って来たわけではありません。千葉県船橋の食品コンビナート埠頭から出港して木更津沖の「海ほたる」を回って戻ってきただけです。


管理人もそうですが、護衛艦なるものに乗艦された方は少ないと思いますので、普段は見られない珍しいモノやシーンを中心に選んでみました。何かいつもと違って、写真が灰色ばっかりになってしまいました。やっぱり。



護衛艦「はたかぜ」は昭和61年に就役したミサイル護衛艦で、旧海軍の駆逐艦「旗風」から数えて3代目になるそうです。横須賀を母港とする第1護衛艦隊群に所属し、僚艦の「きりしま」とともに、第61護衛艦隊を編制しています。排水量は4,600トンで、とくに大きいわけではありませんが、近くで見るとビルが接岸しているような迫力があります。
出港のための解纜(かいらん)作業。手を上げている人が教官格の人で、作業しているのはまだ入隊したばかりのような若い隊員。教官の指示に「分かりました〜」と娑婆っ気の抜けない緊張感のない返事をして叱られていました。  
ここは通称「旗甲板」という場所です。軍艦に限らず、船は信号旗で連絡を取り合うことがありますが、そのための各種信号旗が整然と収納されています。
艦橋です。英語ではブリッジといいます。操艦の中枢ですが、戦闘指揮所は別の場所にあるそうで、そちらは見学できませんでした。東京湾内は大小の船がひしめき合っているため、皆さん航路の監視に余念がありません。
こちらはエンジンのコントロール室です。機関室の階上にあって、冷房の効いた快適な場所です。ご覧のように、エンジントラブルさえなければ結構ヒマそう。
艦内食堂です。ここでお弁当を使いました。狭いスペースにいろんなモノが効率よく配置・収納されています。
これは艦の両舷にある魚雷発射管の制御装置(一部)です。注目していただきたいのは、右上の白い標識板です。大きい写真でご覧になるとよく分かりますが、整備担当者と破壊担当者が定められています。「破壊担当者」というのは、艦を放棄しなければならなくなったような場合、重要な兵装について敵の手に渡らないようにこれを破壊する担当者、ということだそうです。う〜ム、さすが軍艦。
ご存じ羅針盤です。コンピュータ化が進んだ現代の艦艇でも、磁気コンパスはいまも現役です。
艦橋から見た艦首方向。普段は目にできないアングルでしょ。こちらにお尻を向けている四角いブロックは5インチ速射砲(単装)、その手前にちょっと見えている四角い箱はアスロック(対潜ミサイル)の発射器です。